さあ、これからトイレトレーニングを始めようという時に、みなさんはどのようなことを考えるでしょうか。上手く行くか心配だという人もいれば、しっかり練習させるから大丈夫だという人もいるでしょう。なぜトイレトレーニングの話をする時にそんなことを言うのかというと、トイレトレーニングを楽しく進め、やがて子どもが一人でトイレに行けるようになるためには、トイレトレーニングを一緒にする大人の心構えが必要だからなんです。

みなさんも、緊張したらトイレが近くなるとか、逆に出にくいとか、そういう経験をされたことは無いでしょうか。この例からもわかるように、心の状態とトイレには密接に関係があるのです。そのため、例えば大人がトイレに失敗するたびに怒るなどしたら、子どもの方もトイレに行きたがらなくなったり、トイレに行っても緊張してしまって余計に出なくなったりすることも考えられます。

そうなると、順調にトレーニングが進まなくなりますし、何より楽しいという気持ちも無くなりますよね。人間は、誰だって嫌なことよりも楽しいことの方が前向きに取り組めます。だから、トイレトレーニングを進める時には、怒ることよりも褒めること、一緒に楽しむことを意識したいものです。

そのためにも、大人が必要以上に神経質になったり、早くトレーニングを終わらせようと焦って失敗するとイライラしてしまったりしないで、ゆったりと構えることが必要なんです。大人の心の動きは、子どもに敏感に伝わるものです。子どもが萎縮したりすることがないよう、大人も心構えをしてからトイレトレーニングを始めることが必要です。

大きくなってもトイレでできないということはありません。早い、遅いという違いはあっても、みんなができるようになっていくものです。そう考えて、焦らないようにしたいものですね。とはいえ、周りの子どもがおむつが取れていたらうちも、と思う気持ちも、私も親としてよくわかりますし、焦る気持ちが生まれるのも理解できます。

私自身、他の子ができていたらうちもできなければいけないんじゃないかと思ったこともありました。一番プレッシャーになったのは、幼稚園の入園に間に合わなかったらどうしようということでした。でも、そんなことを考えていると、その焦りが逆に子どもに影響を与えてしまって、かえって上手く進まないんですよね。自分自身、余裕が無くなっているのもよくわかりました。

それで、一呼吸置いて一端トレーニングを休憩してみたら、再開した時にスムーズに進み始めたんです。その時には、私も間に合わなかったら先生に相談すればいいんだと思い始めて、余裕ができていました。それで、トイレトレーニング大人の心が大きく影響することを実感したので、大人の方が余裕を持たなければいけないと言われる意味がとても納得できました。

以上のことから、トイレトレーニングを始めるには、まずは大人の側が準備をすることが必要だと言えるのです。大人の方も、しっかり心の準備をしたうえでトイレトレーニングを始めてみましょう。