トイレトレーニングは、例えば2歳半になったから今日から始めよう、というように、年齢を元に始めるかどうかを判断するものではありません。同じ時期に生まれた子どもでも、成長には個人差があります。背が大きい子もいればそうでない子もいる、言葉が早い子もいればそうでない子もいるなど、みなさんもそれを感じた経験があるのではないでしょうか。

トイレトレーニングも同じで、発達に個人差があるためにこの時期になったら始めると決めることはできないのです。同じ年齢でトレーニングを始めたとしても、体の準備が整っていなければ、いくら練習しても上手くいきません。そうなると、子どももできないということを感じてしまうので、ますます上手く行かなくなってしまいます。

緊張したらトイレに行っても上手く出なかったり、トイレの回数が増えたりしますが、上手くいかないことで子どもが萎縮したり緊張したりすると、そういうことが起こり、かえって成功から遠ざかってしまうのです。そこで、トイレトレーニングの開始時期の目安となる子どもの体の準備について見ていきたいと思います。

まず大切なのが、子どもが歩けるということです。自分でトイレに行けることが目標ですから、歩けない段階でトレーニングを始めても意味がないことになりますね。

それから次に、膀胱が発達しているかどうかも目安となります。膀胱の発達は外から見てもわかりませんが、おしっこをある程度ためられるようになることが発達の目安となりますので、おしっこの間隔でそれを知ることができます。時間が2時間以上開くようであれば、トイレトレーニングを始めてもいいでしょう。

そして最後が、おしっこに行きたいということがきちんと伝えられるかどうかです。トイレトレーニングは、最終的には自分でトイレに行けるようになることを目指しますが、まずはおしっこがしたいという意思表示ができなければ成功にはつながりません。子どもは自分でおしっこの感覚がわかっても、それを伝えることができなければトイレに連れて行けないこともありますよね。

そこまで自分でしてくれればいいのですが、最初からそれを求めるのは難しいものです。そのため、まずはおしっこがしたいと言えるところから始まって、だんだん自分でできるようにと段階を踏んでいく必要があります。そのために、自分の思っていることを伝えることができる必要があるんですね。

トイレトレーニングが始められそうな状態かどうかを判断するには、以上のような目安があります。それをもとにお子さんの様子を観察して、いいタイミングで始められるようにしてみましょう。